吉野川市医師会

医師会長挨拶

 2022年6月より吉野川市医師会長に選出され、会長職に就任いたしました。現在までに2期4年会計担当理事を4期8年副会長として医師会業務について役員の先生方をはじめ多くの皆様から学ばせていただきました。このような機会を与えてくださった歴代会長先生方には心より御礼申し上げます。本来ならば4年前に会長職を引き受けなければいけないところを個人的な事情でどうしても引き受けることができず岡田先生には再登板をさせてしまう形となりご迷惑をおかけしました。今後は、副会長の矢田健一郎先生、会計担当理事の鈴木直紀先生をはじめ役員の先生方と力を合わせ、吉野川市医師会の発展にさらに尽力してまいりたいと思いますので会員の先生方には今後も変わらぬご指導をお願いいたします。 地域包括ケアを進めていくため、多職種との連携が必要となります。医師会が中心となり在宅医療介護連携協議会の運営を委託されております。普段なかなか顔を合わすことのない職種の方々と顔を合わせて議論や意見交換ができる機会となり、良い方向に進んでいた矢先、新型コロナウイルスのパンデミックにより協議会は中止やWeb開催に。この三年の間に画面を通しての会議がごく普通のこととなってしましました。自宅にいながら会議に参加できる手軽さなどメリットもあるのですが、実際に会って顔を見ながら話しをすることによるお互いに顔の見える関係を作る事ができる一番の利点が失われているように感じられます。早く感染症の終息が迎えられるよう切に願うところでありますがアフターコロナはもう元のような生活様式には戻らず、まったく新しい生活様式が日常となっていくのではないかと私は考えています。ダーウィンの進化論でも述べられている通り「最後に生き残るものは、強いものでもなく、賢いものでもなく、変化に対応できたものだけである」という事からも従来の考えに固執することなく、「変化に対応する」ことで我々医師会においても柔軟にアフターコロナの新しい生活様式へ対応して行く必要があろうかと考えています。 一方で医師会運営においては在宅医療介護連携協議会の運営委託されたことに伴い複雑になり、会計業務のさらなる煩雑化など各担当の先生方にはお手数をおかけしております。自院の診療におかれても発熱外来対応をされている中、市のワクチン接種会場でのお手伝いにもご協力いただいており、この場を借りまして御礼を申し上げます。 他の郡市医師会でも同じ状況ではありますが当医師会も会員の高齢化が進んでおり新規開業はここ数年なく閉院していく診療所が増え、徐々に会員数は減少しつつある状況です。休日、夜間当番医の運営に支障を来す可能性が高まっています。会員の先生方に無理をお願いするばかりではいずれ運営が破綻してしまいます。できる限り継続可能な形を模索していく必要があり、すでに前会長が近い医療圏をカバーする阿波市医師会と協力して共に当番医運営ができないか検討を始めてくれておりました。今後はその方向性を引き継ぎ、具体的に話を進められるよう検討していく必要があると考えています。 最後に、当会の先生方の本業が安心して続けられ、吉野川市民の医療提供を途切れさせないよう役員一丸となって努力してまいる所存です。今後も会員の先生方の意見を広くお聞きして、会の運営に当たっていきたいと思いますので、忌憚のないご意見を頂戴したく存じます。引き続きのご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

令和4年8月

一般社団法人 吉野川市医師会 会長